目標は (x+a)² の形を作ること
展開の公式 (x+a)²=x²+2ax+a² を逆向きに使います。ここで a は数です。x²+6x+5 なら、x の係数が 6 になるように 2a=6 と考え、a=3 とわかります。だから作りたい形は (x+3)² です。
元の式の定数項は 5 ですが、2乗のまとまりを作るには 9 が必要です。この差を調整します。
9を足したら、9を引いて等しさを保つ
元の式に 9 だけ足すと、別の式になってしまいます。そこで +9−9=0 を利用し、値を変えずに 9 を用意します。
=x²+6x+9−9+5
=(x+3)²−9+5
=(x+3)²−4
2行目は「足した分を引く」、3行目は「最初の3項を展開の公式でまとめる」、4行目は「残りの定数を計算する」という役割があります。
x² の係数が1でないときは、先にくくる
2x²+8x+3 では、x を含む2項から 2 をくくります。括弧の外の係数も最後まで掛けることが大切です。
=2(x²+4x)+3
=2{(x+2)²−4}+3
=2(x+2)²−8+3
=2(x+2)²−5
括弧の中の −4 にも 2 を掛けるため、−8 になります。2(x+2)²−4+3 とするのは誤りです。
展開して元に戻るか確かめる
答えの (x+3)²−4 を展開すると、x²+6x+9−4=x²+6x+5。元の式に戻りました。平方完成で迷ったら、この確認ができます。
この形は二次関数の頂点を調べるときにも役立ちます。y=(x+3)²−4 なら、2乗が 0 になる x=−3 のとき、y の最小値は −4 です。ただし x の範囲が指定される場合は、その範囲に −3 が含まれるかも確認します。
1問、やってみよう。
x²+8x+3 を平方完成すると、どの形になりますか?
解答と理由を読む
正解は (x+4)²−13。8の半分は4、その2乗は16。x²+8x+3=x²+8x+16−16+3=(x+4)²−13 です。足した16を引き戻して等しさを保ちます。
例題・解説は本サイトのオリジナルです。等式変形を展開・代入で確認しています。